1章「出逢い」

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  何時もと変わらない朝。 僕はベットから起きて、目を擦りながらリビングに向かった。 リビングにはトーストや目玉焼きが置いてあって、キッチンから坂本さんがフライパンを洗っていた。 「おはよう、日和」 「おーはよ」 テレビをつけて、僕はトーストをかじった。 瀬那と柚慧がいなくなって、早1ヶ月。僕は間が抜けたように毎日を過ごしていた。 高校でも先生によく注意されるし、始めは仕事にも影響がでて最悪だった。 だけど坂本さんが毎朝こうやって朝ご飯とかを用意してから、何とかもとの生活に戻っている…ま、坂本さんに怒鳴られた事が一番凄かったんだけど。 「今日は午後からだから、午前中は学校ね」 「ふわぁい」 「しっかりしなさいよ?」 「ふわぁい」 ハァと溜息をつき、坂本さんはエプロンを外してソファーに僕の服を置いた。 結んでいたゴムを取り、前より伸びた茶色の髪が広がる。 何となくその姿を見ていた… 坂本さんの項が見えたとき、僕はボソッと呟いた。 「…坂本さん、エロい」 「日和、殴るわよ」 「ごちそさま~」 歯磨きを済ませ、僕は制服に着替えた。 中学の頃より少し伸びたこの身長…結局瀬那を抜かせなかったし。 ふと首にかけてあるネックレスに触れてみる。 「…何で…みんな死んじゃうんだよ」 僕はそう呟いて、ネックレスを握り締めた。 その姿を、坂本さんは悲しげな目で見つめていた…
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