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「ちゃんと授業受けなさいよ?芸能科でも、留年するわよ?」
「母親みたいな事言わないのー大丈夫だって」
坂本さんはまだボソボソと母親みたいな事を言っていた。
解ってるよ。
ちゃんとしなきゃって事ぐらい…馬鹿な僕でも解る。
だけど、もう少し…もう少しだけ、待って。
そしたら、また水稀日和に戻るから。
僕は車から降りて、坂本さんに言った。
「坂本さん、行って来ます」
ニッと笑って言うと、何時も眉間にシワを寄せてる坂本さんはふわっと微笑んだ。
「行ってらっしゃい」
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