はじめてのまものたいじ

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俺達が住んでいた街。 其処を出て、初めて着いたのは村だった。 良い感じに寂れた村。 リンク「こんな所に、何の用だよ」 アイク「取り敢えず、魔王の居場所の情報収集だ」 魔王の居場所が解らなければ、討伐も出来ない。 …そう言えば、魔王の悪事は耳にするが、魔王の住居の話は聞かないな。 面倒な所にいなければいいが… リンク「すみませーん。 魔王の住所知りませんか?」 …おい。 あんたは馬鹿か。 見ろ。 聞かれた村人が困ってるじゃないか。 当たり前か。 変な奴に変な事を変な風に聞かれたんだ。 困らない方が変だ。 リンク「ええ、知らないの?」 *「す、すみません…」 リンク「アイク、知らないって」 一度、言えば分かる。 何度も繰り返すな。 *「あの、貴方達は…?」 リンク「あ、俺達は勇者」 アイク「ただの旅の者だ」 と、言った物の、魔王の住所を聞いた時点で、"ただ"ではないか。 魔王の下で働きたい馬鹿か… 身の程知らずの大馬鹿か… 俺達の様な救えない馬鹿ぐらいしか、選択肢はないよな。 *「勇者…?」 ああ、笑ってくれて構わない。 むしろ、笑ってくれ。 その方が気が楽だ。
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