第 七 話

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「…ありがとうございます。 ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした」 御礼と謝罪を口にすると、彼はまた苦笑いのような笑みを浮かべた。 「食事はどうされますか? 何か召し上がりたい物はありますか?」 「食欲がないので、食事は後にします。 ……総一さんは何か召し上がったのですか?」 「いいえ、優姫さんが後でと言うのであれば、私も後にします。 食欲が出てきたら、御一緒させて下さい」 微笑む彼に困ってしまう。 「私の事など気にせずに、何か召し上がっては如何ですか? もう、お昼も過ぎているのでしょう?」 「では、優姫さんも食事にしましょう」 …数十秒前の会話を忘れたわけ? 「いえ、私は後で…」 「では、私も後にします」 …………何故? 「私と一緒に食事を取るは嫌ですか?」 「いえ、そういう訳では無くて、私に合わせてもらうのが申し訳ないので…」 「私は貴女と一緒に食事をしたいので、嫌でないのなら私の我が儘を聞き入れて下さい」 珍しく低姿勢な彼に頷くほか無かった。  
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