第 五 話

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【興味がおありでしたら、カフェの場所をお教えするので、いつでも聞いて下さい。 カフェでお茶をした後は友人の勤め先であるBarへ行ってきました。 初体験のBarの雰囲気に初めは少し気圧されたのですが、楽しい時間が過ごせました。 では、また明日。 おやすみなさい】 「また流れのみの日記だったら、あの人と日記で会話は不可能だと思おう」 ノートを閉じ、キッチンへ向かう。 冷蔵庫からミネラルウォーターを取ると再びテーブルに着いた。 ミネラルウォーターを半分程飲み干したのを見て、喉が渇いていたことを知った。 「…今日は何時に帰ってくるんだろ?」 ノートの表紙に指を這わす。 テーブルに突っ伏し、パラパラと意味もなく頁を捲る。 この白紙の頁が無くなる程、私達は顔を合わせずにこのノートで会話をするのだろうか? 「会話がない夫婦の離婚率が高い理由がわかるわ」 家で一人は寂しい。 「…結婚前に一人暮らしを経験しておけば良かった…」 一人に慣れていれば、こんなにも寂しさを感じる事は無かったかもしれない。  
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