第 五 話

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布団をソファに置き、ダイニングテーブルのノートを手に取る。 頁を捲れば新しい日記が書かれてあった。 【おはようございます】 書き出しはやっぱり同じ。 「おはようございます」 【昨日は楽しかったようですね。】 「あ、いつもと違う」 【私は甘い物はあまり得意ではありませが、優姫さんのお勧めなら一度食べてみたいですね。 今度お店まで案内して下さい。】 「……案内…? 私が?貴方を? …それって、一緒に行くって事…?」 浮かんだ疑問を即座に手を振って否定する。 「無い、無いっ! ただの社交辞令よ」 【優姫さんはお酒を召し上がるのですか? 仕事柄ある程度お酒には詳しいので、優姫さんがお好きなら私のお勧めを何本かプレゼント致します。 どんな物が好きか今度教えて下さい。】 「取り敢えず今日の日記は会話が成立した感じ?」 【最後に、リビングで寝ては風邪を引いてしまうので、寝る時は必ずベッドへ行って寝て下さい。】 「…はい」 情けなくて思わず返事を返してしまった。  
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