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諦めの溜め息を零し、彼に従う。
「やけに素直ですね」
「貴方相手に我を通すのは疲れるだけだと学習したので」
「賢くて何よりです」
彼と共に店内へ入れば、色とりどりの雑貨が出迎えてくれた。
可愛い物から綺麗な物まで年齢問わず楽しめるような品揃えに思わず顔が緩む。
…今度メグと朔を誘って来よう
きっと喜んでくれるだろうな…
二人の姿が思い浮かび、一人微笑んでしまった。
「嬉しそうですね」
そう言われ、彼を見上げると優しい眼差しで見下ろされていて、思わず顔を俯けた。
子供のような顔をしていた気がして恥ずかしかった。
「…あの、お仕事はいいんですか?」
話題を変えたくて出てきた質問に彼は少しだけ顔をしかめた。
「早く帰りたいですか?」
「そういうわけじゃっ!」
彼の表情と口調に自分が不快にさせる質問をしたのだと気付き慌てて否定したが、彼はいつもの無表情で私を見下ろしていた。
「本当にそんなつもりじゃなくて…」
情けなく出てきた言葉は言い訳にならない言い訳。
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