694人が本棚に入れています
本棚に追加
車に残っていたさくらが訊いた。
「どうだった?」
「ちょっと待ってくれ」と言うと越坂部は運転席に座る龍二の頭を平手で叩いた。叩かれた龍二の身体が跳ねる。
「寝るな」越坂部はルームミラーに映る龍二に言った。龍二はルームミラーに映る越坂部に頭を下げた。
さくらは改めて訊いた。
「どうだった?」
「間違いない玉山健太はこのパチンコ屋にいる」越坂部は三人を順に見た後「今日やるぞ」と言った。三人が頷く。
越坂部が言う。
「龍二と俺が交代で玉山を店内で監視する」
龍二が「ヘイ」と返事をする。
まことが訊く。
「俺は何を」
「お前は玉山に顔を覚えられた恐れがある動きがあるまで車で待機だ」
龍二が車を降りて店内に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!