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周りにいた猫のような生き物は急に小さな鍬のようなものをとりだし、おもむろにプリニーに向かって降り下ろし始めた。
「ちょっと!何するんッスか!いたいッス!」
集団に囲まれどうしようもなくなったプリニー。
そんな彼は懐のポーチに触って気づいたことがある。
「オイラのお金がないッス!!!」
プリニーにとって命よりも大事と言っても過言ではないヘルが彼の懐のポーチから無くなっていたのだ。
しかもその犯人は一瞬で見つけることができた。
「あの猫共ッスね。もう許さないッス!」
そんなものを盗まれた日には生きていけないためプリニーはポーチから自分の大きさほどある爆弾を取り出した。
「オイラのお金を返すッス!」
プリニーは爆弾をスローインの投げ方で猫たちに投げつけていった。
その後もしばらくそこで爆発音が絶えなかったとか。
「あーあ、オイラの1215ヘルが盗まれちまったッス。どうしたらいいんッスか?」
プリニーはとられたお金を少しだけ取り返せた。
まぁ、半分くらいは爆弾で吹き飛んでいったわけなんだが。
「だいたい、村に行っても何かが変わるわけじゃないッス。帰るしか無さそうッスね」
そう言ってみたが、帰る手段なんて何処にもない。
ラハールがいなければ時空ゲートは反応しない。
やはり、まずはラハールを探し出さないといけないのではないか。
プリニーはそう思うと再び村のほうへと足を進めていった。
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