わたしたちの

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「わたしはずっと一人きり。みんなと一緒にあの日消えることができたのならばどれほど幸せだったことでしょうか。こんなとまってしまったセカイに一人取り残されるよりも」  リンはドームの外へと足を運びました。靴底からジャリジャリとした土の感触が伝わります。 「この土もこのドームもあの歌もみんな残っているのに、どうして、どうしてみんな消えてしまったの?」  リンは静かに、けれども力強く言葉を紡ぎます。 「返して、みんなを返して!」  リンの悲痛な叫びも、誰にも届かず、誰にも聞こえず、誰にも伝わりません。 「そこにいるんでしょう? そこにいるんでしょう!」  誰もいない空へと向かってリンは大声で叫びます。 「そこにいるんでしょう! みんなを……、みんなを返して!」  リンの白い頬に一筋の涙が流れて、地面に当たり消えました。
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