0人が本棚に入れています
本棚に追加
学校についた私達はおそらく私達と同じ新入生であろう同じ制服を着た人の多さに少し驚いた。
「人多すぎて気持ち悪いわあ(笑)」
亜子は人混みが苦手らしく少し苦笑いを浮かべた。
「まあこんなもんだって入学式だし。
それよりクラス表見に行こうよ!
亜子達とクラス離れたらどうしようー」
「私も離れたらやってく自信ないよぉ」
そう言って不安そうな顔をする二人。
私にはそれが馬鹿みたいに見えて仕方なかった。
よく言うよ。
中学のときなんて廊下で会ってもあいさつも交わさないような仲だった癖に。
同じ高校に進学する仲間になった途端自分が一人になるのが嫌だからって仲良くするなんて馬鹿みたい。
もちろんそう思ったことは口には出さない。
別にこの2人が嫌いって訳じゃないけどそういう都合のいい考えが嫌いだ。
この2人じゃなくとも。
「んーみえなぁい」
そわそわしながら亜子が表を覗き込む。
「名前あったぁ?」
私が聞くと、亜子は更に身を乗り出してキョロキョロし始めた。
「ん~…あっ!
あったあった!
3人とも同じD組だよぉっ」
「おぉよかったねえっ!
他には誰か居るー?」
最初のコメントを投稿しよう!