柚禾高校入学

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外観はもちろん、中もドアや腰から上の壁が全面ガラス張りで日がどこでもよく射し込む。 何年か前まではボロッボロの校舎で幽霊がでるなどと噂されていたらしいが、頑張って校舎自体建て替えたらしい。 ついでに制服もださいブレザーだかセーラーだかよく分からないようなのと学ランから今のブレザーに変えたらしい。 中央階段と呼ばれる螺旋階段を4階まで登ると右に2教室分行ったあたりに私達のクラス、1年D組があった。 「受験の時も来たけどやっぱり柚禾高は綺麗だねえ」 「私も思う~ あ、もう結構人いっぱい居る」 ガラッ 私達がクラスに入ると先に来ていた子達から一斉に視線が集まった。 楓が周りに聞こえないように小さく 「…なんか地味系ばっか…特に男子」 と言ってきた。 目だけでクラス内を見回すと確かに、が冴えない奴、いわゆるジミーズが多い気がする。 自分で言うのも何だが私は中3のころはクラスや学年でも目立つ元気な子達の集団にいたので少し気持ちが萎えた。 「でもまぁ…入学式だし今日だけ真面目な格好してるだけかも…かも」 気を取り直してドアに張ってある座席表を見ると私の席は一番後ろの窓側から2番目だった。 やった、ここなら携帯いじれるわぁ♪ と考えながら何となく自分の隣の席の名前を見ると『金澤麗沙』と書いてある。 「あっ…。 れっさ隣だぁ…」 思わず声にでた。 楓がキョトンとした顔で 「えっ誰、友達?」
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