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RISEとして組むことになった翌日。
今後の仕事の話があるからと事務所に呼び出された……まではよかった。
予想以上に早く着いてしまった俺は、事務所のロビーで待たされることになり……。
ちょうどそこに来たのが、こちらも早く着きすぎた一磨だった。
もともと人見知りとかするタイプじゃないし、これからずっと一緒にやっていくことになるだろう相手だったから、もっと仲良くなりたくて、趣味とか学校のこととかを話してたんだけど。
受付に座っていたスタッフが席を外した時、
始終ニコニコしながら話を聞いていた一磨が、突然豹変した。
「……言っとくけど。俺がいつまでもヘラヘラ笑ってると思うなよ」
「誰だよお前」
思わずツッこんでしまった俺の反応が予想外だったのか、一磨は一瞬びっくりした顔をして。
それから、腹を抱えて笑い始めた。
どうやら、一磨の俺に対する第一印象は“なんか調子のってるやつ”だったらしくて。
牽制するつもりで本性だしたら、まさかの反応をされて拍子抜けしたのだと。
別に、調子のってるとかそんなつもりはなかったんだけど……。
喋りすぎもよくないってことか──
「死んだ魚みたいな目してっぞ、お前。俺の主食まで腐らせる気か?」
「……あ、わりぃ。ちょっと考えごとしてた」
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