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なんだか、否定するのが申し訳ない気がしてくるのはなんでだろう……。 心配そうな……不安そうな……とにかくなんとも言えない表情で俺の言葉を待っていた柊は、今の一言で軽く俯いてしまった。 小さなため息が聞こえたのは、気のせいじゃないと思う。 だけど、進藤がプッと吹き出したのは、それと同時だった。 「うっわー、はっずかしー!」 「あーもう! あんたに言われたら余計恥ずかしいから! はるちゃん、ごめんね?」 ほのかに赤く染まった顔を上げた柊の表情は、さっきの不安そうな顔とは一転、教室に入ってきた時と同じ笑顔に戻っていた。 「いや、こっちこそごめんな。なんか紛らわしいみたいで……」 「ううん! 悪いのは全部裕太だから気にしないで!」 「俺なんもしてねーし!」 そう進藤が大袈裟に反応すれば、自然と雰囲気は明るくなって。 先生が教室に入ってくるまでの間、俺達はたわいのない会話で盛り上がっていたのだった。 ─*─ 「あー、腹減った。三崎っ、食堂いこーぜ」 「おう! ……って、ここ食堂あるんだ?」 4限目。 苦手な英語が終わると同時に、進藤が後ろに身を乗り出してきた。 どうやら、博南には食堂があるらしい……。 前通っていた高校には売店しかなかったから、こういうのは新鮮だよな。 なんだかワクワクした気分になった俺は、進藤と一緒に食堂へ向かうことにした。 「れっつごーとぅ……食堂!」 「思いっきり日本語だよな、それ」 進藤も英語は苦手のようである。
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