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食堂に向かって歩いている間、進藤の口が止まることはなかった。 俺が喋る隙を与えないくらいのマシンガントーク。 博南の食堂には有名女性シェフがいて、それが実は理事長の妹なんだ、とか。 さっきの授業の英語教諭はめちゃくちゃ怖そうだったけど、単位が危なくて呼び出されたときに賄賂としてチョコレートの詰め合わせを持って行ったら、あっさり単位をくれたんだ、とか。 後者の方は教師としてかなり問題があるとおもうんだけど。 あ、でも待てよ。 同じことを平気でやらかしてしまいそうな最強の甘党が俺のすぐ近くにいた気が…… 「あ、そうだ。RISEって知ってる?」 「っ……!?」 今までマシンガントークを続けてきた進藤が突然問いかけてきて。 しかも内容が内容だったから、俺は思わず息を呑んだ。 RISEは 俺達だ──…… 「し、知ってるって。最近新曲出したよなっ」 大丈夫、だよな? 怪しまれるようなこと言ってないよな? 考えろ。 俺はなんのためにこんな格好してるんだ? この学園の生徒に正体がバレないようにするため、だろ! 「ん? 新曲出たっけか?」 「……」 あああああーーっっ!! 新曲のレコーディングしたの一昨日じゃねぇか!! リリースは来月だ……!!
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