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……なんて考えてる俺は、やたらと第1食目に執着する進藤と同じレベルなのかもしれない。 同じレベル……。 なんかあまり嬉しくない。 まぁいいや。 次何食べよっかなー。 「裕太!」 さんざん迷い箸したあと味噌汁に手を伸ばすと、後ろから聞き覚えのある声がして。 首だけひねって振り向いてみれば、そこには俺と同じサバの味噌煮定食を手にした柊と、知らない女の子の姿があった。 胸と腰の中間辺りまで伸びた、艶のある真っ黒なストレートヘアが印象的である。 「あ! はるちゃんもいる!」 ニコニコ笑いながら「隣いい?」と言って腰掛け、行儀よく手を合わせていただきますの挨拶。 最近ではあまり見ることのない丁寧な食前の挨拶に、俺の脳裏には小学生の頃の記憶がふわりと蘇った。 あいつも……俺のことをはるちゃんって呼んでたあいつも、こんな風に挨拶してた。 ぱちんと手を合わせて、元気よく“いただきます”って。 「……っ」 なんでだろう。 今、一瞬だけ、記憶の中の幼なじみと美味しそうにサバを頬張る柊が重なって見え……── 「あ、そうだ。はるちゃん、環(たまき)に会うのは初めてだよね?」 その声に我に返って、俺は進藤の隣に座る初対面の女の子に目を向けた。 「この子、私の親友!」 「こらっ、口に食べ物入れたまま喋らないの。一応女の子でしょう」 「一応って……。私はれっきとした女の子ですーっ!」
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