変わらない日常

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「お~い龍之介! 帰んぞ~!」 「龍遅い~、このノロマ!」 「ちょっと待て! お前ら帰んの早すぎだろ!」  俺は走るためにあるのであろう廊下を全速力で突っ走る。二人が待つ所まで。 「うおおおお! 待てお前らーっ!」  俺は上野龍之介(ウエノ リュウノスケ)。ごくごく普通の県立高校に通う高校2年生。  学校も終わり、いつものこのうるさいメンツで帰るところだ。  部活にも入っていないし、学校が終わればゲーセン直行だったり、3人でプチ勉強会開いたり。  そんな気楽な高校生活も二年目に突入した。 「お前らどんだけ家に帰りたいんだよ!」 「俺は勉強に励む! この前の試験、龍之介に負けたからな!」 「いっつもボロクソに負けてんだろうがよ」  俺に無駄にライバル意識剥き出しなこいつが遠藤大地(エンドウ ダイチ)。  中学の時からの仲で、俺の無二の親友だ。  ふざけたヤツだが、意外にしっかりしている面もあって、頼りになる。  本当にほんの少しだけどな。ぷっ。
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