変わらない日常

6/7
前へ
/289ページ
次へ
「今日はラブレター7枚にお菓子が6個、可愛らしいプレゼントが5つ。……あとはよく分からん! さすが学校一のモテ男、龍之介君ですな~、パフパフ!」  大地が俺をちゃかす。しかも効果音つきで……。 「うるせーぞ大地、モテない僻みはやめろよ?」  俺が嫌味くさくニヤリと笑うと、大地は変顔(?)を返してくる。  ……たぶん怒っている顔なんだと思う。きっとそうに違いない、うん。  自分で言うのも何だが、俺はモテるらしい。  こうゆうことが三度の飯の様に、俺の生活の中の1シーンに組み込まれつつあると思うと、少し怖い。  それに段々と慣れつつある俺も怖いな……。  高校生の男子なら、女の子から告白されたり、プレゼントを貰ったりして嬉しくないヤツは居ないと思う。  だけど俺はあんまり嬉しいとか、そういう感情が湧いてこない。  はっきり言ってしまえば、俺は恋愛に疎いのだ。そんな訳でもちろん初恋もまだなのである。
/289ページ

最初のコメントを投稿しよう!

146人が本棚に入れています
本棚に追加