友情プラス

5/5
前へ
/178ページ
次へ
ぶつかった衝撃に携帯をうっかり落としそうになり、変な声が出た。 携帯画面に集中し居ていたが為に、ここが人ごみの中だと言うことをうっかりすっかり忘れていた。 「あ、すいませ…」 「いーえ、こちらこ…そ」 携帯画面から視線を外すと、待ち焦がれた人物が目の前にいた。 「あ、えー…っと。久し…ぶり」 「ははっ!あ、すいません…。久しぶり、ですね」 あっちの街中でぶつかってただ一言二言交わしただけなのに、久しぶりは可笑しいって? この時何故か、久しぶりって言わなきゃいけない衝動にかられたんだ。 「あのさ、」 「はい」 「友達に、なりませんか」 突然の言葉に驚きもせず、彼は笑顔で首を縦に振った。 新しい友情と共に、新しいアドレスが登録された。 運命だったような、気がした。 →End. Next is ?
/178ページ

最初のコメントを投稿しよう!

300人が本棚に入れています
本棚に追加