300人が本棚に入れています
本棚に追加
ぶつかった衝撃に携帯をうっかり落としそうになり、変な声が出た。
携帯画面に集中し居ていたが為に、ここが人ごみの中だと言うことをうっかりすっかり忘れていた。
「あ、すいませ…」
「いーえ、こちらこ…そ」
携帯画面から視線を外すと、待ち焦がれた人物が目の前にいた。
「あ、えー…っと。久し…ぶり」
「ははっ!あ、すいません…。久しぶり、ですね」
あっちの街中でぶつかってただ一言二言交わしただけなのに、久しぶりは可笑しいって?
この時何故か、久しぶりって言わなきゃいけない衝動にかられたんだ。
「あのさ、」
「はい」
「友達に、なりませんか」
突然の言葉に驚きもせず、彼は笑顔で首を縦に振った。
新しい友情と共に、新しいアドレスが登録された。
運命だったような、気がした。
→End.
Next is ?
最初のコメントを投稿しよう!