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男が動きだす前に東條は振り返り走りだした。
直ぐ様、近くの階段を降りて、反対側の本棟にある生徒玄関を目指し始めた。
「おい駆けっこか~!?
ひゃっはー!!」
通路を走っている間に、男さっきいた2階の窓を何故か透けて通過し、そのまま1階の中庭に飛び降りた。
「やろうと思えばできそうだけど、人間じゃないよね、あれは」
一応近くの窓に触れるがびくともしない。
現実は非情だと思いながら、東條は目的地である生徒玄関に向かった。
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