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生徒玄関に到着したが、開いている扉はない。
もちろん、触れてもびくともしなかった。
「予想は付いてたけど、本当に閉まってると何かへこむな」
東條は生徒玄関を諦め、まずは下駄箱を盾に身を隠す。
「お～い！
早く出てこいよ～、ガキ！」
さっきの男はすぐに現れ、辺りをうろうろし始めた。
東條は男を確認しながら、死角を移動する。
「……邪魔だ、糞が！」
「！？」
男は突拍子もなく、近くの下駄箱を蹴りあげ、下駄箱はドミノ倒しのように倒れていく。
押し潰れないよう東條は咄嗟に出るが、それイコール男に見つかるしかなかった。
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