序章─屋上の災厄─

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"手"が、俺の身体を手すりの外へと引き摺り下ろした。 つまり、俺の身体は空中へと投げ出され、学校の校庭に、垂直に落下していく。 (あれ……俺死ぬの?) 感じる浮遊感とは裏腹に、自分の死が現実味を帯びていく。 身体は動く。が、今更どうにか出来るとは思えなかった。 (死ぬ……のか、俺?) 空が遠くなる。 地面まで、あともう少し。 (はは、やっぱ死にたくねぇや) そして、俺の短い人生は幕を下ろした。
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