343人が本棚に入れています
本棚に追加
G出没!その時部長愛用湯飲みも割れてたよ!事件から、数ヶ月がたったとある日のお話――
いつも通りに仕事をする雨宮涼子の姿があった。長時間PCの仕事をしていた為、お昼をとるついでに休憩も取ろうと考えながら背伸びをしていた。
「雨宮、今から休憩?」
声を掛けてきた主は、社内部一ダサ男の天川だった。
が、それも一変。涼子の希望で、今はダサ男ではなく清潔感溢れるイケメンに変身したのである。
外見は変わったものの性格はそのままであるし、眼鏡だけは今も健在だ。
しかし、外見を変えた天川をみた女子社員は今や、松原派と天川派になっていたのであった。
そんな天川の告白を受けた涼子だが、まだ返事は返していない。
あの告白から天川を意識しはじめて早数ヶ月だが、どうしても『好き』と言えなかった。返事を返さなくては!とは思ってはいる。
しかし、普通に話している時は大丈夫なのに、なぜか『好き』という言葉を意識してしまうと恥ずかしさが勝ってしまうのだ。
そのため、未だに友達以上恋人未満状態の二人である。
「ん?あ、天川君か。そだよ。これから休憩取るんだ~」
カバンからお弁当を取り出し、デスクに置く。今日はいつもより少し早く起きた為お弁当を作ってきたのだ。
「なんだ、弁当持参か。一緒に昼行こうと思ってたんだけどな」
「あ~、ゴメンね」
「謝るなら今度俺の分もよろしく」
「はい!?」
.
最初のコメントを投稿しよう!