“入ろう”じゃない、“入れ”だ!

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「・・・・・・は?」 俺は、彼女が発した言葉の意味がわからず、さらに固まった。 すると彼女は、そんな俺に構わず話を続ける。 「転校生が来るって聞いてね。ここで待ち構えていたんだよ。あ、きみが噂の転校生でしょ?」 「はぁ、確かにそうだが・・・、って順序が逆だろ!間違っていたらどうするつもりだったんだ?」 「へ? あぁ~、考えてなかった。でも、合ってたからいいじゃん」 俺の冷静なツッコミを、彼女はてきとーに流した。何なんだこいつは? ・・・って、何をやってんだ俺は。誰とも関わらないと決めたのに。 「それでさぁ。生徒会、入らない? 答えは『はい』か『YES』か・・・」 「興味ないんで・・・」 彼女の言葉を遮るようにそう言い残し、俺はその場を早足で去ることにした。 こいつが誰だか、生徒会がどうとか、心底どうでもいい。 俺は誰とも・・・ 「迎えに行くかんねー!」 後ろから声がした。たぶん彼女の声だろう。 俺は無視して歩き続ける。 「あたしは諦めてないからー! 必ずきみをゲットだぜぇ!! 今日の放課後、待っててねー!」 学校中に響いてるんじゃないかというほどの音量で、彼女は叫んでいた。 なにをそんなにムキになっているんだ。 「誰が入るかっ・・・」 俺はボソッと呟き、校舎の中へとに入った。
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