12人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・・・・は?」
俺は、彼女が発した言葉の意味がわからず、さらに固まった。
すると彼女は、そんな俺に構わず話を続ける。
「転校生が来るって聞いてね。ここで待ち構えていたんだよ。あ、きみが噂の転校生でしょ?」
「はぁ、確かにそうだが・・・、って順序が逆だろ!間違っていたらどうするつもりだったんだ?」
「へ? あぁ~、考えてなかった。でも、合ってたからいいじゃん」
俺の冷静なツッコミを、彼女はてきとーに流した。何なんだこいつは?
・・・って、何をやってんだ俺は。誰とも関わらないと決めたのに。
「それでさぁ。生徒会、入らない? 答えは『はい』か『YES』か・・・」
「興味ないんで・・・」
彼女の言葉を遮るようにそう言い残し、俺はその場を早足で去ることにした。
こいつが誰だか、生徒会がどうとか、心底どうでもいい。
俺は誰とも・・・
「迎えに行くかんねー!」
後ろから声がした。たぶん彼女の声だろう。
俺は無視して歩き続ける。
「あたしは諦めてないからー! 必ずきみをゲットだぜぇ!! 今日の放課後、待っててねー!」
学校中に響いてるんじゃないかというほどの音量で、彼女は叫んでいた。
なにをそんなにムキになっているんだ。
「誰が入るかっ・・・」
俺はボソッと呟き、校舎の中へとに入った。
最初のコメントを投稿しよう!