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「・・・白澤優真(シラサワユウマ)です。・・・よろしく」
簡潔に自己紹介をして、俺は椅子に座った。
この那須野高校では、2年に進学すると同時に文系か理系かでクラスが変わるらしい。1学年約240人がすべてシャッフルされるわけだから、クラスの中に知らない奴がいてもおかしくはないということになる。
それに加え、周りの奴らは、安定した学校生活を送るために必要不可欠な友達作りで、大層忙しそうにしている。
そんな中で俺みたいな負のオーラを放った無口な奴と関わろうとするのは、時間の無駄だと理解しているのか、誰も俺に話しかけようとはしない。
非常に好都合である。
入学式、始業式が終わった後さっそく開かれた席替えで、窓際の一番後ろの席になれたのも運が良かった。
俺は安堵のため息をつきながら、こんな感じでこのまま極力誰とも関わらず、無事平穏に高校生活が終わってくれることを切に願った。
このとき俺はすっかり忘れていた。
今朝出会った女子生徒のことを・・・。
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