某、シリアスでござる

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何故か此方を、心底楽しそうに…否、愉しそうに笑いながら見ていたでござる。 テンションが上がり、一瞬同士を忘れて駆け出したでござる。 い、一瞬でござるからな!? 「一瞬」の後、後ろをちらりと振り返る某。 するとどうした事か。同士は未だその場に立ち尽くしていたでござる。 まさか、同士がロリに無反応とは!? あのロリコン聖騎士と呼ばれた同士が… みなの憧れの聖騎士が… 同い年なのに五つは下に見える…いや、ぶっちゃけ高校せゲフンゲフン、中が…ロリな奥さんがいる聖騎士が… 「…同士なんて…リア充なんて滅べばいい!!」 … 振り向いて走り出そうとした某、一歩目を踏み出した瞬間に聞こえた音は間違いでござるよな? まるで、車が人を撥ねた様な… 「…同士!?」 漸く、リアに…現実に帰って来たでござる。 撥ねられた同士は、奇跡的に生きていた様でござる。 25メートルは跳んだが… 車は…は、走り去った! と、とにかく今は同士でござる! 某は必死に駆け寄った。 「同士!同士!!」 群がりはじめたDQNを掻き分け、同士の傍らに膝を着く。 血が…水溜まりになって… 「…よう…ござる…」
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