プロローグ

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(今日はなんだか運が無い日だな……) わからない問題を教官に当てられ、叱責をうけた後に 訓練の走り込みで最下位だったばかりにめでたく走り込みの追加を承り 食堂でいつも頼む豆のスープも 普段なら廃棄処分が出るほど余るのにも関わらず 私の目の前で売り切れてしまった 膝をつき、絶望する私を罪悪感満載の同情の眼差しで見つめるおばさんの顔も印象的だった そうやって満足に昼食もいただけなかった私は午後の訓練なんか受ける気になれるはずもなく こうして心のオアシスにやって来たのだが… なんでまたこう悪いことが重なるのか たぶんだが、噂や自身の体験から判断するに見つかるとリンチは免れないだろう 常に教官達に脅えてくらさなければならないのはどうやら劣等生の宿命らしい 「……こんなところがあったのか」 我が身の不幸を嘆いていると 何やら涼やかな声が 「緑に誘われて来てみれば…… なかなか良い場所だな」 どうやら侵入者の声らしい さすが、風紀維持部隊ともなると高い教養を持つのだろう 我が秘密の楽園の良さを理解できるとは素晴らしい 「草が良い感じに茂っているな……」 そこは私の寝床だぞ そう言いたいのを堪えてジッと耐える 彼女はその草むらをまじまじと見つめながら キョロキョロと辺りを見回した
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