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無事に店を構えたころんは、少しずつお金を稼ぎながら店内の備品を揃えていった。
棚に、カウンター、ショーケース…それから、イートイン用のテーブルセットに、お洒落な観葉植物。お財布は北風ビュウビュウだが、店内はきちんと店らしくなり、お客も増えてきた。
新しい魔法もシロップと名乗る不思議な少女から教わり、店のメニューも少しずつ増えていた。そんな矢先の出来事。
店の裏口の郵便受けに入っていた一枚のチラシ。
「ん?何だろ…品…品評会?なんじゃそりゃ?」
マジカルオーブン☆マリアちゃんを掃除しながら、ころんはチラシを読んだ。
「ふむふむ、学校の試験みたいなもんかぁ…っ、て、1日20個!?そんなに作るの?…はっはーん、偶然うまく出来た奴だけじゃダメ、って事か。上位者には品評会チケット…こ、金平糖と交換できるっ!」
金平糖、それは疲れきった体を一気に元気にしてくれる不思議なお菓子。そんな金平糖を貰えるチケット。
欲しい!ものすごく欲しい!
「よーし、やったろうやないの!このころん、負けはしないわよ!」
意気込んで付属の参加証明書にサインをすると、すぐさま郵便局へと走った。
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