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「おっじさーん!コレ、お願い!」
街の小さな郵便局。
ころんは受付のおじさんに参加証明書を差し出した。
「おお、お姉さんパティシエかい。これの配達料金は無料だよ、国でやってるものだからね。毎週行われるから、暇があったらどんどん参加するといい。」
「そうなの!?よーし、目指せ金平糖だぁ!」
ハイテンションのころんに、おじさんはクスクス笑いながら質問した。
「お姉さん、ココ、読んだかい?お姉さん新人だろ。よく読んでごらん。」
「んー?なになーに…『課題スイーツは開催まで未発表』…ふんふん、未発表ね。みはっ…ぴょ?」
「そうだ、未発表だ。」
其れ則ち、『何が課題か解らない=得意のイチゴタルトじゃないかもしれない』という事。
「…お、おじさん…」
「俺は郵便局員だからな、俺に助けを求めてもダメだ。しっかり届けておくよ。」
「よ、よろしくお願いシマス…」
よもや、よもやこんな事になろうとは。
苦手なスイーツだったらどうしよう?何を練習すれば…ううん、何を練習しても本番までわからないなら全部練習しないと!うわあぁ、困ったぞ…
ころんは頭を抱えながら店へと帰っていった。そして頼りになる母へと電話をかけた。
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