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「あ、ありがとう…シャルト君こそ、何だか王子様ってより天使様みたい。女の子も騒ぐわ、こりゃ!」
照れ隠しにオヤジっぽくなってみる。うん、我ながら上出来。
「天使様だなんて、そんな…嬉しいです。ありがとうございます。」
そう言って、シャルトは恥ずかしそうに笑った。
…お持ち帰りしたろか、この天然タラシ男が。いや、それよりも今は品評会だわ。神様、天使様、シャルト君、お願いしますっ!
「さぁ、この部屋を出ましょう。実はこの部屋、あまり長時間居られない様になっているんです。ここはどうしても悪事を懺悔しない者を閉じ込めて…酸素が無くなり始めると、苦しくなって、それを良心の呵責と勘違いして、ようやく懺悔をする、という部屋なんです。」
…拷問部屋やないかい!
「実はその、僕もそろそろ苦しくて、つい屈んでしまいまして…ころんさんは小さいですから、まだ平気そうですがね。」
よしよし、と頭を撫でられる。こ、子供扱い…
しかも乱れた髪をきちんと直してくれる辺り、また…
「うん、よし、出よう!シャルト君が懺悔する前に!」
「我慢比べは得意ですが、それはまたの機会に。さ、どうぞ礼拝堂へ。」
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