第一章

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「お前だって、その気になれば強くなれるよ」 とは隼人が私に対する評価。 私を過剰評価しすぎなのよ。 「まって~、隼人べんとー」 家の奥から女性の声が聞こえた。 「げっ!姉貴だ。急いで逃げるぞ」 「はいはい」 ここの家の朝は、いつもこんな感じで始まる。 賑やかだな。 ………… …………………… 途中コンビニに立ち寄り、隼人の昼食の調達をしてから学校へと向かう。 道中は他愛のない話ばかりだったが、その中の一つに隼人のお姉さんの料理の話が出てきた。 姉貴の料理は食いもんじゃねえ。あれは人を殺すために存在してるようなもんだ。とは隼人が実際に食べた感想らしい。 ……どんな料理なんだろう。 けど、食べて生きている隼人は、体が丈夫なのか、それともただ胃が強いだけなのか。 少し気になるわ。
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