第一章

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帰りのSHに担任兼剣道部顧問の岡山から連絡事項があると言われた。 「最近物騒な事件が多発しており、生徒の安全を考慮して一部を除き完全下校とのことだ」 生徒が少し騒がしくなってきた。 「ほら、うるさいぞ。そう言うことで、皆さっさと帰るように。剣道部は今日は休みだ。他の部活は顧問の先生に聞け」 放課後 今日は急遽部活も休みになり家に真っ直ぐ帰る予定だった。 「なあ、アスナ。今日お前の家行けるか?」 隣の席の隼人が確認を取る。これもいつものことなのである。 「別にいいわよ。でも、今日は買い物に行かなくちゃ行けないけど、一緒に来てくれる?」 「ああ、そのくらいならいいぜ」 やった。これで楽になれる。 心の中でガッツポーズをとるアスナ。 「いいなぁ。あたしも行きたい~」 遥は隼人の前の席に座っている。 「ハルカは今日も生徒会だから無理だよ」 「うぅー、こんなことなら生徒会辞めてやるー!!」
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