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武久は、ショックではあったけれど
この時には、もう野上先生の事はあきらめがついていた。
相手が女でも、男でも、自分が好きになった人が、幸せならばそれで良い。
武久は、もう、野上先生を避けるような事はしない。
卒業式当日
大和は、ある3年の先輩と話をしていた。
それが、大和の好きな人。
大和は、その先輩と付き合い始めていた。
そして、卒業生と話をする野上先生。
彼を見つめる武久。
でも、武久は嬉しそうだった。卒業を喜ぶ先生を見ていると、自分も嬉しかった。
そして、そんな武久を見つめる男性が1人。
それは、珍しくスーツ姿の山之上先生だった。
この先生は、生まれつきの、明るいオレンジに近い、茶の髪をしていて
普段は、肩下までの髪を一つに束ねているが
この時はほどいて、風に髪をなびかせていた。
そして、彼は、足を進めはじめた。
その方向は、悲しい涙をこぼした『人魚ひめ』の元へ。
END
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