憧れの先生

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  そんな日々を過ごし、あっという間に、1学期は過ぎた。     野上先生とは、時々、職員室で顔を合わす程度。 しかし、武久の胸はドキドキするのだった。       夏休みに入り、学校には、部活をする生徒と、先生たちがいる。   武久は、部活の担当ではないけれど、ピアノの練習をするために、ほぼ毎日、学校に来た。     すると校庭には、野上先生の姿がある。陸上部の顧問のようだ。   1人、音楽室から、先生の姿を眺める。     「先生、素敵だな」     日に日に、先生への想いは強くなっていた。       それから数日が経った頃、練習が終わり、昼過ぎに、武久が、学校から帰ろうとした時、野上先生に声をかけられた。     「センセ!これから帰るの?」   「あ、野上先生!!はい、今から帰ります」   「オレも帰るとこ。この後、予定入ってる?」   「いえ、特には」   「じゃ、なんか飲んでかないか?暑いし」   「!! は、はい!!」     武久は驚きながらも、とても嬉しかった。 2人で近くの喫茶店へ行く。  
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