水虫

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僕が君に気づいたのは 今から三カ月前のことだったね いつもと変わらない日常 朝起きて、シャワーを浴びて、歯を磨いて、 外にでればいつもと変わらない景色 でも僕は気づいたんだ、 何か分からないがいつもと違う そこには今まで居なかった君がいた 君も僕に気づいていたのかな? 初めて君を見つけたとき 僕の目はまだ恥ずかしがってた君に釘付けになったんだ 胸の鼓動がドクンとハッキリ聞こえた 僕もシャイだから君に気づいてない振りしちゃった それでも君はいつも僕のそばにいてくれたよね ちゃんとわかっていたけど やっぱり恥ずかしくて 気づかない振りしてた 君は毎日少しずつ僕の中で大きな存在になっていたんだ そして遂に僕も決心して君に向き合うことにした 今まで無視してごめんね でも本当の事いうと恥ずかしいだけで無視したんじゃないんだ 君は僕みたいな男のそばにいるべきじゃない もっと君に相応しい相手がいるはずだ その日から僕は君にわざと意地悪して冷たく当たった 君に意地悪するたびに僕もキズツイタ 本当はこんなことしたくはなかったんだ でもこれも二人のためだと思って冷たい人間を演じた それから君はだんだんと僕から離れていったね そして僕のそばからいなくなったね それでいいんだ 君にとってそれが一番幸せだと僕は思う だけどね いまでもふと見ちゃうんだ 君が僕のそばに戻ってきてないか 君と一緒だった日々を僕は忘れたりしないからね バイバイ 僕の水虫
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