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僕は手にある鍵を見て、椿の部屋があった階からエレベーターで下にさがり、5階で降りる。
どうやら寮は8階建てに成っていて、5階から上は住み込みでこの学校に来ている先生用のようだ。
寮の廊下は人気が少なく、わずかに部屋から話し声が聞こえるぐらいで、とても静かだった。
僕はそんな廊下を静かに進んでいき、ある部屋の前で止まる。
513…ここが僕の部屋。
扉の横にあるネームプレートを見るとそこには自分の名前と葉月 翔という名前が縦に並んでいた。
『…はづき…しょう?』
僕は一度その名前を読んでから、もう一度自分の名前を確認して、鍵穴に鍵を挿した。
特有の鍵が開く音ががすると僕はゆっくりドアノブを下ろし、扉を開ける。
扉を開くと廊下が伸びていて、その廊下の左右にいくつか扉があった。
構造が椿の部屋と変っていないことがわかった僕はまっすぐ廊下を進み、リビングに出た。
すると丁度リビングから廊下をのぞくように出て来た少年と鉢合わせた。
クリッとした目に軽くウェーブした金髪の髪、身長は僕より小さいくらいの男の子
一言で言えば可愛い系
僕を見て驚いたような顔をしている前の少年に僕は微笑む。
『君が葉月翔くん?
僕ルームメイトの藤堂莉音よろしくね?』
軽く自己紹介をして手を出すと、葉月くんは少し顔を赤くして僕の手を握った。
「翔でいいよ。よろしくね」
『じゃー僕も莉音でいいよ』
お互い微笑み僕は翔から手を離す。
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