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制服から私服に着替えて、僕は翔と共に部屋を出て、下の階に向う。
その途中、翔はテンション高くこの学校のことや、今まであったことなど色々話をしてくれた。
「そうだ、莉音はどうしてこの学校に来たの?」
『え?』
一方的な話が急に質問に変り俺は聞き返す。
「だってここってエスカレーター式じゃん?
たいていは中学から入って大学まで行く人だし、高校から入るのって勇気いるじゃん?
よっぽどこの学校に入りたいたかった理由があるのかなって…?」
『理由ね…』
僕は歩きながら俯く。
僕がここに来たのは理由は…
両親を探すため…
そして
神崎財閥を潰すため…
『…探している人がこの学校にいるかもしれないんだ…』
顔をあげて笑顔でそう言えば翔は驚いた顔をしていた。
「…それだけで…ここに?」
『うん…駄目かな?』
僕の言葉に翔は勢いよく首を横に振った。
「全然良いと思うよ…
莉音は凄いね」
そう言って微笑んでくれた。
なんで翔が微笑んだかよくわかんなかったけど、翔は目的地に着いたみたいで、その場に足を止めた。
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