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「じゃー寮のことを説明するな、 寮の一階…だからこの階に部屋はこの寮長室だけ、あとは購買と食堂がある。 2階からは生徒の部屋で6階から教員のための部屋になってる 1部屋2人で使うのが原則だ。 まぁ寮長は別だが… 一人がいいなら来年寮長になることだな… それと門限は10時だ、それ以上に出かけたり帰ってきたりしたら罰則を与えることに成ってる。」 『罰則?』 僕が首をかしげて聞けば、亮次はにやける。 「まぁそれも俺が決めるから、内容はそのときまでのお楽しみだな」 てことは寮長と仲良くなっていたほうが得だってことかな? 聞いた話を頭の中で整理していく。 「あー…でも…事情を前もって話しておいてくれれば外出は許可するから…」 事情? その意味が良くわからなかったけど、僕は亮次の話しを聞いた。 「まぁわからない事があったら、葉月にも聞けばいいさ」 『わかった…』 亮次は微笑んだ後、横にいる翔に視線を向けた。 「瑛翔には合わせたのか?」 えいと? 初めて聞く名前に首をかしげている中、2人は話しをつづけていく。 「いいえ、まだ。そのうち学校であうと思ったので…」 すると亮次は一度僕を見て何か考えてから、再び翔を見た。 「念には念を…葉月…分かるな?」 急な真剣な顔になった亮次に僕は眉を寄せる。 そんな亮次に対し、翔は悔しそうに視線を下げた。 「…莉音は違います…」 「いちようだ」 2人の会話についていけない僕 でもなんとなく僕が関係していることはわかった。 というか、亮次の話し方が最初と大分違うような… 『僕何かした?』 僕がそう2人に聞けば亮次はニコっと笑い、翔は目を伏せたまま僕を見ない。 ・
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