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あの顔…僕は知ってる… どこかで…どこかでみた事が… 「莉音…莉音!!」 『え?』 突然呼ばれ僕は視線を前に向ける。 そこにはむすっとした翔がフォークを加えて僕を見ていた。 どうやらずっと呼んでいたみたい 「さっきから呼んでたのに… 大丈夫?」 『…うん。大丈夫だよ』 大丈夫なように笑顔を見せれば翔の顔は一層心配そうに眉を寄せた。 そんな翔に僕は不思議と首を傾ける。 すると翔は僕の手元の料理をさして… 「莉音全然ご飯食べてない… 本当に大丈夫なの?」 僕は翔が指している自分の食事を見る。 確かに全然減っていない… だけど、これは調子が悪いとかじゃなく、ただ単にさっき椿から血を貰ってしまってお腹がいっぱいなだけで… 『あ、あぁ…さっき椿先生の所で少しお茶したからあんまりお腹空いてないんだ…』 苦し紛れの言い訳に自分でも苦笑する。 でも嘘は言っていない… 椿からお茶ではなく血を貰ったのは事実だから… 「そうなんだ」 そんな僕に納得したように翔は微笑むと自分の食事にを口に運んだ。 その時あまりにも翔が幸せそうに食べるもんだから、僕も釣られて微笑んでしまった。 それから僕と翔は色々な話しに花を咲かせた。 それは今まで研究所にいた僕にとってはとても楽しい時間で、2人して時間を忘れてずっと話していた。 ・
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