《 2 》

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その日の夜。 僕は明かりもつけずに窓からのぞける、校舎を見ていた。 もう真夜中だというのに唯一明かりがついている部屋がある。 8階まである校舎の最上階。 理事長室。 カーテンがひいてあるが人影で部屋に何人いるかが確認できた。 6人… 『理事長を抜いて5人は確実ってことだよね…』 僕はそこを睨みつけるようにみていると、一つの人影が部屋の窓に近づきカーテンを少し開きこっちをみてきた。 僕はすこし驚いたけど、こっちは部屋を暗くしているから見えないはずだとその場を動かなかった。 でも、明らかにその人物はこっちをまっすぐ射抜いていて、少しするとカーテンを戻し、部屋から一人出て行った。 僕はその行動にやな汗をかく。 普通の人ならこの距離で真っ暗なこの部屋からここに人がいるなんて確認できない。 でも普通の人じゃなかったら? 『いけない…』 僕はそこで今自分が少し危ないことに気付く。 普通の人間がこの距離であっちの人物がまっすぐこっちを見てることなんて分かるわけないんだ… なのに僕はまっすぐこっちをみていた人物を見ていた。 もしあっちが人間じゃなかったら自分で僕は人間じゃありませんと言っているものだ。 そしてその人物は一人部屋を出て行った。 多分その人物はここに向っているだろ… 僕が人間かを確認しに… ・
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