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Side~?~
真っ直ぐ向ってくる槍に私は何も出来なかった。
何故なら私は戦う力を持たないから…
確実にその槍の先は私の心臓に向っている。
流石、同族といった所ですか…
弱点をよく知っている。
だけどその槍はあと少しというところで血に戻り私に降り注いだ。
「!?…」
驚き再び木の上を見れば既に彼はいなかった。
私は自分の身体を見る。
「マーキングって所ですかね…」
こんだけ付けられたら当分は匂いが取れなそうだ…
そんな血の匂いをかぎつけたのか私のもとに複数の足音が近づいてきた。
「どうした!誉」
私はそのまま後ろを向いて言う。
「Ⅴ‐1122を見つけましたが、逃がしてしまいました。」
そういうと前の男は目を見開き、横にいる男に言う。
「急いであいつの部屋にいけ!」
「イエス、マイロード」
命令された男はそのまま跳躍して闇へと消えていった。
私も再び彼がいた木の枝を見てその場から離れた。
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