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僕は毎日決まった時間にあの液体を運びに来る人を殺して、その場所から逃げ出した。 一緒に連れてこられていた両親と共に… 建物から抜け出す事は簡単だった。 僕の力のお陰で… でも何年も閉じ込められていた僕たちの行く場所は既になく、あいつらから逃げる日々が続いた。 母さんも父さんも昔よりやせていたけど、昔と変らなかった。 ある事を除いては… 『っ…』 もう生理現象かした喉の渇きを感じた頃だった。 母さんや父さんの様子がおかしくなったのは。 「…莉音…お前は逃げなさい…」 『え?』 突然言われた父さんの言葉に首を傾げると、突然横に居た母さんが僕の首を締め付けてきた。 「…血が…ほしい…」 『!!?』 その時の母さんはあの場所で僕に襲い掛かってきた人達と同じ目をしていた。 赤くて…獲物を狙うような… そんな母さんを父さんは押さえ込み僕に言う。 「莉音は特別なんだ! 絶対につかまってはいけないよ!」 『なにを…』 僕はその時父さんが言った言葉の意味がわからなかった。 そんな僕に父さんは微笑み、母さんを連れて僕の前から姿を消した。 それから数日後、僕は両親を探してあの場所に戻った。 だけどもう既にそこは何の後も残らない空き家になっていた。 ・
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