第1話 さよなら

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 私は数学が大嫌いだ。算数は嫌いではないが、数学は大嫌いだ。  得意教科は英語と日本史、政治経済。根っからの文系人間なのである。  特に日本史は好きだし得意だ。  歴史ってのは連続性、因果応報であり原因があって結果があるものだ。歴史はその繋がりを掴むことで格段に理解が深まる。  ただ事件を個別に暗記しているだけでは限界があるし、つまらない。  そう、私は歴史が大好きだ。  しかし…今現在目の前には数式しかない。  ……はぁ。  「……ってなわけでここは加法定理さえ使えば終わりなんだ。分かったか古瀬ぇ?」  「………うぅ…」  「まぁ練習問題を宿題っつうことで出しとくから、ちゃ~んとやっとけよ!」  「……うぅ……宿題もあるんですか……」  「あったり前だろ!始業式に提出だからな!よーしッ!!これにて補習終了ーッ!!いいかぁ?いくら青春だからって問題を起こすなよ。なにより担任である私に迷惑がかかるんだからなッ!!」  「はぁ~い。分かってまーす」  …やっと補習が終わった……!  これでついに私にも夏休みがやって来た!!  
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