第1話 さよなら

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 抜けるような青空から日は傾き、空は赤く染まっていた。  もう18時か…。  今日も1日が……大事な大事な夏休みが終わっていく…。  もうアイス食べるような感じじゃないなぁ…夕飯になっちゃうし。  「よう!七海じゃねーか!お勤めご苦労様です!」  「よう!じゃないわよ…。なんであんたは学校にいるのよ?もしかして補習ぅ?」  「俺は補習じゃなくて、夏期講習!お前と一緒にすんなよな」  「うぅ……なんにも言い返せない…」  黒羽 侑。  凛桜高校2年1組のクラスメート。  高1の頃から同じクラスだったこともあり仲はいい。  「クスクス……こんにちは七海さん」  「雪弥くんももしかして夏期講習…?」  「いえ。僕は生徒会の仕事で学校に来ていました。文化祭も近づいていますからね」  そう言って雪弥くんはいつものように爽やかな笑みを浮かべた。  侑の隣にいるこの人は神崎 雪弥くん。  凛桜高校2年1組のクラスメートであり、凛桜高校現生徒会長。  綺麗な顔立ちに滲み出る知性(現に成績は全国トップクラス)、いつも笑顔を絶やさないような彼を女子が放っておくはずがなく、神崎 雪弥ファンクラブなどという団体が存在しているらしい。  しかし私はちょっと苦手かも…。  
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