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抜けるような青空から日は傾き、空は赤く染まっていた。
もう18時か…。
今日も1日が……大事な大事な夏休みが終わっていく…。
もうアイス食べるような感じじゃないなぁ…夕飯になっちゃうし。
「よう!七海じゃねーか!お勤めご苦労様です!」
「よう!じゃないわよ…。なんであんたは学校にいるのよ?もしかして補習ぅ?」
「俺は補習じゃなくて、夏期講習!お前と一緒にすんなよな」
「うぅ……なんにも言い返せない…」
黒羽 侑。
凛桜高校2年1組のクラスメート。
高1の頃から同じクラスだったこともあり仲はいい。
「クスクス……こんにちは七海さん」
「雪弥くんももしかして夏期講習…?」
「いえ。僕は生徒会の仕事で学校に来ていました。文化祭も近づいていますからね」
そう言って雪弥くんはいつものように爽やかな笑みを浮かべた。
侑の隣にいるこの人は神崎 雪弥くん。
凛桜高校2年1組のクラスメートであり、凛桜高校現生徒会長。
綺麗な顔立ちに滲み出る知性(現に成績は全国トップクラス)、いつも笑顔を絶やさないような彼を女子が放っておくはずがなく、神崎 雪弥ファンクラブなどという団体が存在しているらしい。
しかし私はちょっと苦手かも…。
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