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「圭介さん?」 ボーッとしている圭介に、心配そうに愛奈が声をかける。自分を見ているようで、遠くを見ているような圭介の瞳に、不安になる。 圭介は驚いて愛奈を見る。そして、今更ながら、自分がボーッとしていたことに気付いた。 「あぁ…行こうか。」 くるりと後ろを向き、ドアを開ける圭介の背中に、抱き付きたくて、手を伸ばしたが、その手は圭介には触れなかった。なぜだか、触れてはいけないような気がした…。
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