初めての…

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時間はすぐに過ぎて、二人は帰って行った。愛奈はいつも通りの笑顔で見送ったが、そのオーラは少し寂しさを漂わせていた。 その日から愛奈は、たまに圭介にメールを送るようになった。圭介が返信することはほとんどなかったが、たまに来る無骨な返信が、また愛奈の心を揺すぶった。愛奈は圭介に会いたかったが、そんなことを言う勇気は欠片も持ち合わせてなく、ただ何でもないような日常の他愛ない出来事をメールするのが精一杯だった。
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