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『雨ポツリポツリと』 泥だらけの足 一歩踏み出して 前見る人 ここに一人 目玉に宿る 漆黒の魂 紫陽花の青さ くわえ込む 手を離して 捨ててきたもの 全てはまだ 心の中じゃ 捨てきれずに また傷ができる あの日交わした 約束も 決意も まだ消え果てちゃ いないけど 時々小さくなる 胸のうちの 熱い炎燃やして 頭がおかしくなるほどの あの吐息がまた 雨と交じって 僕の頭に またひどく降注ぐ 紫色の紫陽花 微笑んだ 胸のうちの炎が 消えそうだ 弱い自分なんざ 求めちゃない 苦しんだって 無駄なんだ そんなのはよく 分かってる 頭を空っぽにして 僕は速く 走りたい あぁいつだって 苦しい程 胸と頭を焦がして 失われた 青春だけに 手を伸ばして 焦がれてる いつだって 僕は冷めたふりして 心は情熱に溶かして 溶けた涙を降注ぐ あの雨でいたいんだ どんより雨が 降注いだ 僕の心に 降注ぐ 紫陽花達が 僕を見て また フワフワと 手を振った また夕立がやって来る 雨 ポツリ ポツリと
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