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「ふぅ~ん……この時期に転入生ね。物好きなのかしら?」
「もぉ、そんなこと言ったら駄目だよ、お姉ちゃん。転入してくる人にもいろんな事情があるんだから。」
「それはまぁ、事情もあると思うわよ。特に、この学院にわざわざ転入しに来るような人だもの。 神立シャルイーゼ魔法学院。古代王国時代からの技術だけでなく、最新の魔法技術研究においても世界最先端と呼ばれる場所。 広大な敷地には古代王国時代の遺跡"神の学舎"があり、その遺跡はかつて神々が人間に魔法を教えた場所であると言われている……でしょ?マナ。」
「うん。だから転入生って言われても珍しくないと思うの。この学院は、意欲を持つ者に対して、いつも門を開いて待ってるんだから。」
「ま、転入生だからって、今さら別に驚く事でもないけど……」
「でも、日本からの人だそうですよ。珍しいですよねぇ、日本から来るなんて。 日本と言えばぁ、フジヤマゲイシャ、スキヤキゲイシャ、ニンジャイズナンバーワーン! の国ですよね?」
「ゲイシャが2回出てる……ってマリアちゃん。それってずっと昔のことだよ? 今の日本は理論的に考えても、車とか電化製品の輸出大国で、そもそもニンジャはナンバーワンじゃなくて、えっと……」
「一生懸命説明しなくても良いわよ、マナ。マリアはわかってて言ってるんだから。」
「え?そうなの……?」
「うふふ。でもそう思う方が、楽しいと思いませんか? 日本、それは東洋の神秘。ミステリアスで素敵な場所、って。 そ・れ・に。私が聞いた情報によると、転入生は格好良い男の子みたいですよ? 東洋から来た格好良い転入生……やっぱりサムライでしょうか?」
「サムライ?」
「日本の格好良い男の子は、みんなサムライって噂ですよ。」
「それ、絶対間違ってるから……まぁ、男子なんてろくなヤツじゃないわよ。ウチに来るって事は、結局魔法使いになりたいんでしょ?私達のクラスを見ればわかるじゃない。魔法使いを目指す男なんて、変人か変態だけだわ。教師もだけど。」
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