とりあえず周りを見てみよう

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日暮れ目前なので急いで湖まで移動すると、ちょっとドキドキしながら自分の顔を覗き込む俺。 湖面は波一つ無く非常に綺麗な水をたたえているが、光量の問題で暗く俺の顔を映し出す。 「・・・若くなっとる」 自分の顔を触れた時点で肌の張りが違っていたのである程度は予想もついたが、おそらく10歳は若返っているようだ・・・ これはもしや、 〔ついでに間違って死なせちまったからと望みを幾らか叶えてくれるらしいぞ〕 なんて言ってた爺ちゃんの言葉が現実になったのか!? っていうかあの時どんな望みを言ったんだ? ほとんど寝惚けてるような状態だったからよく覚えてないぞ・・・ 疑問はいくらでも湧いてくるし、考えるとキリがない。 しかし、既に日も暮れてしまったのでとりあえずは夜明かしの準備をしなければ そこで持ち物を確認してみる。 服装はフリース素材のパーカーとフード付の防寒ジャケット。下はカーキ色のカーゴパンツ。それぞれ有名メーカーのミリタリー品。 現在はスニーカーを履いている。 それとバックパックが一つ。これは会社の片付けをやって私物を入れてきたものだ。 とりあえずフラッシュライトと十徳ナイフ、防災用買っていた薄いアルミ製の簡易寝袋が見つかる。 「焚き火しながらこれで寝るしかねーか」 寝込みを得体の知れない動物等に襲われるのはイヤだから薪を多く見つけて焚き火開始。 お腹も減ったけど、今日は寝るしかない・・・
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