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ライトの明かりを頼りに使えそうな木の枝などを多めに拾い集めていく。
幸いZIPPOライターとOIL、火打石がバックパックに入っていたので着火もスムーズに行えた。
「はぁ、腹も減ったなぁ・・・」
若干ぼやきながら簡易寝袋に入る
周囲はそれほど寒くないようなのでこれで何とか眠れそうだ
~数時間後~
何かが闇の中で動いていた
「スー、スー」
寝息を立てて眠る男にゆっくりと近づいてくる複数の影
彼らは普段、森を住処として手ごろな獣を喰らって生活していた
人間もこの地に足を踏み入れることはほとんど無かったし、ごく稀に武器を持って挑んでくる者もあったが、彼らの力の前ではなす術も無く餌となった。
しかし、今夜は森の境界から人間の臭いがする
好奇心と食欲に動かされ、仲間と共に臭いのする方に行ってみると一人の人間が無防備に寝ているではないか
焚き火の炎に照らされ、輪郭がはっきりした彼らの姿は熊
しかし、体格は一般的な熊に比べて一回り大きく、上顎からはセイウチのような立派な2本の牙が生えていた。
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